昨年末のこと。
都内のお客様から緊急相談が入り、
リモートで対応しました。
もう真夜中だったし、
さぁ眠りましょうってときだったんですけど、
今ちょっといいですかーーーーー!!!って、
深夜にLINEが入ったんですね。
こういうのって、なーんかわかるんですよね。
いつもなら夜中のLINEは無視します。
メールもそう。
わたしは眠る前に長文メールは読みたくないのです。
でも、そのときは違った。
出なきゃと思った。
すると。
咳が止まらないとのこと。
先日からずっと風邪をこじらせていたのですが、
風邪からすっかり回復しても、
咳だけは残ってしまったそう。
身体をあたためたり、
色々なことしてみたものの、
どうしても咳だけが時々出てしまうそう。
わたし
「あたたかく過ごしてね。そのうちにおさまると思うし。」
のんきな対応だったかもしれません。
お客様
「あした、撮影があるんですよ。
撮影中に咳が出たら、また一から取り直しになってしまうんですよ。
みんなに迷惑がかかってしまいます。
だから少しでも止められる方法があるのならと思って。」
あらま( ・_・;)
それじゃあ、なんとか出来ることだけでもやってみましょうか!
ってことになり・・・
ZOOMを立ち上げることにしました。
ちなみに、
咳を止める施術というのはないです。
熱を下げる施術というのもないです。
結果として、
咳が止まればいいねっていうのはあります。
ただ、、、画面越し。
今まで、わたしの個人レッスンを受けたこともない。
お客様の顔を見ていたら、
手からアプローチをしようと思いました。
ほぐす場所を教えようと思いました。
「わたしの手。見える?」
「はい、見えます!」
「このように、ここを押してみて。」
「えっ、どのようにですか?」
一回一回、カメラの向きを変えなければいけない。
これはかなりの手間でした。
それよりも、
最初から見えない状態で、電話のほうが自分の手に集中出来るんじゃないか?
と思いつつも・・・・
顔が見えることでお伝え出来ることも色々とある。
明日の撮影を、とにかく落ち着いて挑めるように、
わたしも精一杯がんばろうと思い直しました。
「場所、わかりました?」
「わかりました!」
「それじゃあね、そこを押すのと同時に、呼吸も使って合わせていってね。
息を吸うのは自分だけど、息を吐くのはあなたの指先だよ。」
「え。指先が息を吐くんですか?」
「そう。施術中は、吸った息は、背骨を通ってから指先にまわるの。」
「やってみます!」
なんだかんだと1時間ほどサポートしたかな。
画面の向こう側で、すっかりぽかぽかになっているお客様の姿がありました。
その時点では、何も変わってないかもしれませんが、それでいいんです。
実際に、身体がほぐれていくのは、
ほぐすために必要な技術を使っている時よりも、
その後の休息のときに回復に向かうことが多いんです。
翌日の昼過ぎ、お客様から感謝マーク大連発のLINEが入りました。
「きょうは朝から咳が出てないです。撮影なんとか終えられそうです!」
良かった。
きっと自律神経のバランスが取れたのだと思いました。
様子見て、一応、時間を作って病院に行くようにお伝えし、
大きな原因が何もないなら、
このまま手のケアを続けてみたらどうかとご提案して、締めくくりました。
とっさの応急処置とはいえ、
お客様の撮影に間に合うことが出来てよかったなって思いました。
タイミングによっては、、
身体に対して、
正しいかどうかよりも大切なことってあるんですよね。
トラブルがあっても、
どうしてもここだけは!!っていう使命を背負っている時もあるからね。
サポートする立場としては、休ませたいし、
ゆっくりしてたらそのうち治るかもしれないのに、、、って思うことあっても、
そこは押しつけてはいけないところ。
だから、ゴールを決める。
今回の対応は、今回という応急処置であることというゴールをね。
それ以降のケアは、根本から改善し直しをしよう。
というふうになる。
永遠に、いつまでも、規則正しくなんて無理な時代です。
その都度、
その都度、
区切りをつけながら、ケアしていきましょう。
^_^
